2010年05月21日

IBAとは?!

category: 生物多様性

こんばんは、今回はフォレストーリー・プロジェクトにとって大事なIBAのお話です。

IBAとはImportant Bird Areaの略で、鳥にとって重要なエリア(そのまんま!)です。フォレストーリーの運営母体、NPO法人バードライフ・インターナショナル(所在地:ケンブリッジ)が独自の調査を行い、1980年代からこのIBA選定と保全を(日本野鳥の会も含む)世界100ヶ国以上の加盟団体と共同で実施しており、現在、世界では10,000以上、アジアでは約2,300か所のIBAが選出されています。

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このような話をすると、みなさんから「鳥以外の動物は?」「愛鳥家じゃないんだけど!?」という突っ込みが聞こえてくることがあります。そう、IBA保全は一見“鳥の愛護活動”と勘違いされがちです。しかしそれは大きな勘違い!IBA保全が守ろうとしているのは、自然であり、生態系であり、しいてはみなさん人間です。

生物の時間に習った「食物連鎖」があります。このトップ(高次消費者)に位置しているのが鳥なのです、そして鳥が生きていくためには多くの微生物から森林、昆虫、小動物が必要になります。つまり多種多様な鳥が多く存在するということは、その場所の生態系が豊かな証拠なのです。

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DDTを始めとする農薬などの化学物質の危険性を初めて訴えた、故レイチェル・カーソンの『沈黙の春』の中に「自然は、沈黙した。うす気味悪い。鳥たちは、どこへ行ってしまったのか。春がきたが、沈黙の春だった。」という有名な一説があります。これは、自然の死を(鳥が鳴かなくなった)ことで象徴しています。鳥は食物連鎖のトップなので「生物濃縮」により、真っ先に被害を受けやすいので、一見分かりにくい自然の破壊、生態系の破壊を私たちに教えてくれるのです。

フォレストーリーでは、IBAの周辺エリアで衰退してしまった森林の回復・保全を目的とします。けして鳥の保護活動ではありません。しかし、自然のことを考えるとだんだん鳥が愛しくなるのは、この業種特有の職業病かもしれませんね。

ちなみに日本にももちろんIBAが存在し、都会に暮らす私たちの周りにも実は多くの種類の鳥がいます。出会えるのは朝方が多いです、みなさんも少し早起きして鳥の声に耳を澄ませてはいかがでしょうか?

フォレストーリー・プロジェクト公式ブログ